ビジネスシーンにおいて、様々な伝達事項をビジネス文書を通じて行うことがよくあります。
必要な情報を残しておくことができるビジネス文書ですが、どのように書いたらよいのでしょうか。
ビジネス文書の書き方
ビジネス文書は、仕事をする上で、情報を伝えるためや記録として残すため、意思の確認のために作成する文書のことです。
ビジネス文書を書く上で押さえておきたいルールがあります。
正しい敬語を使うこと
まず、ビジネス文書において、口語は絶対に使いません。そのうえで、尊敬語・謙譲語・丁寧語をうまく使い分けることがとても大切です。
例えば、資料を見てもらいたいということをビジネス文書で伝える場合は、「資料をご覧ください。」といった表現となります。
相手の会社のことは「貴社」自分の会社のことは「弊社」といった、ビジネスシーンにおける呼称を覚えておくことも大切です。
社内文書と社外文書でも違う
ビジネス文書を送る相手は、社内の回覧に使う文書であることもあれば、取引先など社外宛ての文書のこともあります。
文書を送る相手に合わせた文面にすることが必要となります。その中で不要なことは書かないようにします。社内文書、社外文書それぞれで目的が違います。送る相手に合わせた読みやすい文書を書くことが大切です。
社内文書の場合は、季節の挨拶や敬語などは最小限に抑えるようにしますが、社外文書の場合は、社交辞令と言われるような挨拶文も入れるようにします。
必ず読み返し、確認する
ビジネス文書は、友人に送る手紙やメールとは違います。伝えたいことの目的がはっきりとしています。
日時などの漏れがあってはいけません。きちんと伝えなくてはいけない情報を記入しているかどうかの確認を行うようにしましょう。
箇条書きを用いる
ビジネス文書で心がけておきたいのは、伝えたいことが一目でわかりやすく簡潔に書かれていることです。
特に日時の連絡や注意事項、調査結果をまとめた文書においては、箇条書きを活用し、見やすい文書にまとめます。
1枚にまとめる
ビジネス文書は、必要な情報を簡潔にいかにわかりやすくまとめるかがとても大切です。
基本的には、A4サイズ1枚に文書を収めるようにします。結論や理由などもわかりやすく、記載します。
情報や参考資料は、文書に羅列するのではなく、添付資料として別紙を準備するようにします。
ビジネス文書の例文「お詫び」
拝啓 貴社ますますご盛栄のこととお喜び申し上げます。
日頃はひとかたならぬお引き立てにあずかり、深く感謝申し上げます。
さて、貴社よりご注文いただきました「□□」につきましては、製造の最終工程において急遽不都合が生じ、 ご指定の納期に間に合わないことがわかりました。
弊社での確認が遅くなり、連絡が遅れまして申し訳ございません。
貴社に多大なるご迷惑をおかけしたこと、謹んでお詫び申し上げます。
このほどようやく準備が整いまして、○月下旬には確実に納品できる見通しでございます。
詳細の日時に関しましては、わかり次第後日改めて貴社にご連絡を差し上げます。
今後はこのような不手際のないよう、十分に注意してまいる所存でございます。
どうか今後とも変わらぬご愛顧のほどを、心よりお願い申し上げます。
この文書では、挨拶文、感謝の言葉を冒頭にし、詫びの言葉、今後の見通しを述べたうえで、今後の弊社の対応を述べ締めくくっています。
詫び状だからと、冒頭からいきなり詫びの言葉ではなく、挨拶文から始まるスタイルはビジネス文書の基本スタイルです。
ビジネス文書の例文「お礼」
ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のお引立てを賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、このたびは弊社商品○○を大量にご注文いただき、誠にありがとうございました。
ご注文の品は、期日までに必ず納品させていただきます。今後とも、弊社商品をお引立てくださいますよう心よりお願い申し上げます。
まずは、取り急ぎ書面をもちまして注文のお礼を申し上げます。
敬具
文書のスタイルとしては、挨拶文、お礼と約束、今後もよろしくといった内容でまとめています。
注文をいただいたお礼の例文にしてみましたが、簡単な内容確認とお礼の言葉を必ず文面に入れます。
ビジネス文書の例文「送付状」
拝啓 ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のお引立てを賜り、厚くお礼申し上げます。
本日、ご依頼いただきました○○に関する見積書を送付いたしました。
是非、ご用命を賜りますようお願い申し上げます。
なお、近日中に弊社担当がお伺いいたしますので詳細についてお話しいただければ幸いに存じます。
まずは、見積もりの送付かたがたお願いまで。
敬具
ビジネス文書における送付状は、今回、見積書を送付する場合の例文にしてみましたが、挨拶文、見積書送付のお知らせ、後日担当が訪問するといった内容でまとめています。
ただ見積書を送るだけではなく、後日伺うことをしっかりと明記しておくことが大切です。
おわりに
今回は、ビジネス文書の書き方と例文をご紹介してきましたが、いかがでしたか?
ビジネス文書は、相手に失礼のないようにマナーを守って書けるようにしましょう。